藤沢病院は、昭和6年7月に神奈川県の民間では2番目の精神科病院として開設し、以来地域における精神科医療の中核病院として、精神障害者の人権擁護に十分な配慮のもとで適正な医療および保護や社会復帰の促進、さらには自立と社会経済活動への参加支援、そしてこころの健康づくりなどに積極的に取り組み、地域の住民の方々をはじめ関係機関・団体などのご支援、ご協力を戴きながらこれら一連の事業に取り組んで参りました。当初は、47床で発足した病院も、現在では495床の大病院といわれるまでに発展して来ております。
しかし、設立後やがて80年を迎える経過の中で、時代とともに多様化、高度化する精神科医療に対応するために、新設や改築を繰り返し行って参りましたが、近年では、特に高齢化社会がもたらす高齢者の医療需要への対応が重要となります。具体的には、現在当院の位置する藤沢市内およびその近隣では、高齢者の割合が高くなるにつれて、高齢者に対する精神科医療の充実が必要とされておりますが、中でも認知証疾患に対する入院施設が近隣にないために、当院への期待が非常に高まって来ております。他方劣化や老朽化の進んだ耐震性の低い病棟での入院生活を送られている患者様に対しても、安全性やアメニティの向上面からも、時代にマッチした近代的で明るく、開放的な耐震構造の整備された病院への改築が急務であることを痛感しております。
つきましては、この度、国の医療施設耐震化整備事業の指定を受ける予定で、既存の病棟の一部を立て替えて、認知症疾患の治療を中心とした病棟の整備ならびに建物全体を免震構造化し、震災時にも安心して継続的に精神科医療の提供ができる病院として、平成24年度の完成をめざして整備計画に着手致しました。そして、整備への心積もりとしては、"癒しの環境づくり"をモット−にして、先ずはアメニティの確保に努めるとともに、機能性、安全性、経済性などにも十分配慮し、更には医療需要の変化にも対応できる多様な機能をもった、精神科病院の整備に努める所存であります。
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現在の保健医療界をめぐる環境は、国内全体が景気低迷による冷え込みに加え、医療制度改革や診療報酬の引き下げにより、経営的にも財政的にも非常に厳しい状況下におかれ、医師や看護師不足などへの対応という現実的な課題も山積する中で、病院の改築整備には多くの負担が伴います。しかし、このような困難な状況下にあっても、精神科病院の使命感に基づき患者様を始め、地域の方々の保健医療ニ−ズに応えられるよう、病院職員が一丸となって万全の体制で努力する所存です。
どうか関係者各位におかれましては、この趣旨を十分ご賢察の上、特段のご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。 |
平成22年1月吉日
医療法人 社団清心会 理事長 石井 文夫 |